著者
金田 芳孝 甲斐 明 酒徳 治三郎
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.1417-1422, 1992-09-20
被引用文献数
2

同一部位に長期に嵌頓した尿管結石では,ESWLにより破砕されたにもかかわらず,微細砕石片と尿管狭窄が長期に残存し,水腎・水尿管症の残存あるいは悪化する症例が時に認められる.そのような5例5腎単位について,経皮的(4)あるいは経尿道的(1)バルーン拡張術を実施した.拡張にはバルーンダイレーショソカテーテル(7fr、拡張径6mm拡張バルーン長4/10cm Bard杜)を使用した.拡張術後,尿管ステント(7/8. 2fr.)を4〜8週間留置し,尿管ステント抜去後4〜8週間にて腎盂造影を実施した.4例4腎単位において残石片の排出と水腎・水尿管の著明な改善をみた.1例1腎単位では砕石片の残存はあるものの,水腎・水尿管の改善が認められた.すなわち5例全例に有用な結果が得られた.結石摘出術は不要であった.本法の有用性の確立には,さらに症例を重ねることと,より長期の経過観察が必要である.

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こんな論文どうですか? 体外衝撃波尿管結石砕石術後の尿管狭窄・尿管残石に対する尿管拡張術の経験(金田芳孝ほか),1992 http://id.CiNii.jp/M2MOL

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