著者
島田 淳子 綿貫 美奈子 谷澤 容子 畑江 敬子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.199-206, 1992-03-15
被引用文献数
2

1cm厚さの牛肉のサーロイン肉(胸最長筋)を0℃で2日から14日間熟成した. 熟成した生肉および,これを209℃で90秒焼いた肉の物理的特性(剪断力価,硬さ,凝集性,針入載,保水性), 5'-IMP含量, 有機酸量および遊離アミノ酸とオリゴペプチド態アミノ酸の量と組成を測定した. また,官能検査により, 加熱した熟成肉の軟らかさ, うま味の強ち, 総合的好ましさなどが評価された. この結果, 熟成により軟らかさは, 官能評価においても, 客観測定においても顕著に増加した. うま味に関与するグルタミン酸量および5'-IMP量は熟成により,前者は増加,後者は減少した. 両者の量より算出した呈味強度は熟成により増加したが, 官能評価におけるうま味の強さには熟成による有意の増加が認められなかった. 以上より官能評価におけるうま味の強さにはGlu, 5'-IMP以外の成分の寄与が示唆された.

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つか、牛肉の熟成で本当にイノシン酸は増えるのか?… http://t.co/i9Gy4ZnD

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