- 著者
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益田 昭彦
夏目 武
中村 國臣
小野寺 勝重
原田 文明
堤 晴雄
小渋 弘明
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.102, no.542, pp.7-14, 2002-12-13
2002年のIEC総会は中国北京市で開催され、TC56(ディペンダビリティ)の会議も同地で10月28日から11月1日まで行われた。今回、日本から7名が参加したため、これまでより充実した討議を行うことができた。特記すべきはIEC62309のリユース電子部品の信頼性に関する規格の討議が初めて行われたことで、環境問題、特に資源循環型社会の構築に寄与する案件である。SAG(戦略諮問会議)でも、ディペンダビリティの対象範囲を狭義の信頼性から安全性へ、さらに環境へと広げることが容認された。リユースに関する規格はその尖兵的役割を担っているため、各国の関心を集めた。他の案件の大部分は審議継続または定期的見直しであるが、改版するにあたり、現状を鑑みて大幅な改訂を行っているものもかなりある。開催国である中国はWTOへの加入を契機に国際規格への関心が高まり、この総会への肩入れには多大なものがあった。