著者
前田 英作 村瀬 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.4, pp.600-612, 1999-04-25
被引用文献数
38

新しいパターン識別手法, カーネル非線形部分空間法(Kernel based Nonlinear Subspace method;KNS法)を提案する. 本手法はカーネル関数によって定義された非線形変換を利用して高次元非線形空間上での部分空間法を実現したものである. 近年研究が盛んなSupport Vector Machineはカーネル関数を利用した非線形識別手法であり高い識別性能を有するが, パターン数, クラス数の増加に伴い学習に要する計算量が爆発的に増えるという問題がある. 一方, 従来の部分空間法は多クラスの識別に有効でかつ高速な識別手法であるが, パターンの分布が非線形性をもつ場合やクラス数に比較して特徴空間の次元が小さい場合に十分な識別性能が得られない. 提案手法は, 両者の利点を組み合わせることにより, 互いの欠点を補完し高い識別性能を有する多クラスの非線形識別を少ない計算量で実現する. 本論文では, 非線形部分空間法がカーネル関数で定義される非線形変換を用いて定式化可能なことを示し, 非線形分布及び多クラス分布に対する識別性能, パラメータ変動に対する識別性能の安定性, 学習及び識別に要する計算コストなどの観点から提案手法を評価し, 従来手法に比べて優れていることを検証した.

言及状況

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こんな論文どうですか? カーネル非線形部分空間法によるパターン認識 (<小特集>パターン認識のための学習 : 基礎と応用)(前田 英作ほか),1999 http://t.co/6ItgPOXySc

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