著者
小西 達裕 鈴木 浩之 伊東 幸宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.682-692, 2000-06-25
被引用文献数
8

本論文では, プログラミング演習における教師支援を目的として, プログラム理解技術の応用により学習者のプログラムを自動的に評価する手法を提案する.学習者プログラムの評価はプログラムの正誤だけではなく, 教師が演習問題を出題する際の教育目標を満たすか否かに基づいて行う必要がある.そのためにまず, 教育目標は演習問題の解答プログラムの標準アルゴリズムとして表現可能であることを示し, その具体的表現手法として拡張PADを提案する.拡張PADは処理順序の任意性やある機能の実装方法の任意性を陽に表現できるため, 教師が記述の詳細度を教育目標に応じて調整できるという特徴がある.次に学習者プログラムと拡張PAD形式で記述されたアルゴリズムの照合手法を提案する.最後に提案した手法に基づいて試作システムを構築し, 初等プログラミング演習のモデルコースを想定してシステムの実用性に関する評価実験を行った結果を報告する.

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