著者
大崎 正雄 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OQE, 光・量子エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.93, no.22, pp.25-30, 1993-04-27

本稿では計測や通信における合波、減衰過程のモデルであるビームスプリッタの量子力学的記述において従来のユニタリー過程に変わる作用素表現を導入する。なぜならビームスプリッタはそれ全体をとらえるとユニタリーであるがある一つのモードのみに注目した場合、その量子状態変換過程に非ユニタリーである。しかしその変換過程を条件付ユニタリー過程としてとらえると、非常に簡潔にビームスプリッタの量子状態変換過程が記述できる。その例として線形減衰モデルとしてビームスプリッタをとらえ、代表的な入力量子状態としてコヒーレンント状態、光子数状態、そしてスクィズド状態について条件付ユニタリー作用素を求める。

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