著者
大崎 正雄 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OQE, 光・量子エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.93, no.22, pp.25-30, 1993-04-27

本稿では計測や通信における合波、減衰過程のモデルであるビームスプリッタの量子力学的記述において従来のユニタリー過程に変わる作用素表現を導入する。なぜならビームスプリッタはそれ全体をとらえるとユニタリーであるがある一つのモードのみに注目した場合、その量子状態変換過程に非ユニタリーである。しかしその変換過程を条件付ユニタリー過程としてとらえると、非常に簡潔にビームスプリッタの量子状態変換過程が記述できる。その例として線形減衰モデルとしてビームスプリッタをとらえ、代表的な入力量子状態としてコヒーレンント状態、光子数状態、そしてスクィズド状態について条件付ユニタリー作用素を求める。
著者
赤塚 雅則 近江 雅人 山中 正宣 井澤 靖和 中井 貞雄 米澤 喜幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OQE, 光・量子エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.93, no.57, pp.37-42, 1993-05-21

LD励起固体レーザー材料中に生じる、熱的および機械的応力誘起複屈折の2次元分布を測定する方法を新たに開発した。プローブレーザー光は、偏光子、λ,4板によって円偏光にされて複屈折物質に入射する。さらにその後ろで検光子を回転させ、透過光強度の2次元分布を測定することによって、各点での複屈折の主軸の方向と、相対位相差を符号も含めて求めることができる。この測定系を用いてLD励起Nd:YAGロッドの熱および機械的応力誘起複屈析の2次元分布を測定し、さらに、YAGロッドがレーザー媒質とλ,4板の役割を兼ね備えたLD励起能動波長板を考案し、実現した。