著者
加藤 研太郎 大崎 正雄 番 雅司 広田 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, 1996-03-11

量子信号検出過程において、誤り率を最小とする信号検出過程(量子最適受信機)は明らかにされたが、平均相互情報量を最大とする信号検出過程は明らかにされていない。一方、量子測定通信路における平均相互情報量I(X;Y)の上界がvon Neumann entropy S(ρ)であることはHolevoの定理として知られている。本稿では最も単純な2元の純粋状態を考え、von Neumann entropy及び量子最適受信機の平均相互情報量を計算し比較・検討を行う。
著者
大崎 正雄 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OQE, 光・量子エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.93, no.22, pp.25-30, 1993-04-27

本稿では計測や通信における合波、減衰過程のモデルであるビームスプリッタの量子力学的記述において従来のユニタリー過程に変わる作用素表現を導入する。なぜならビームスプリッタはそれ全体をとらえるとユニタリーであるがある一つのモードのみに注目した場合、その量子状態変換過程に非ユニタリーである。しかしその変換過程を条件付ユニタリー過程としてとらえると、非常に簡潔にビームスプリッタの量子状態変換過程が記述できる。その例として線形減衰モデルとしてビームスプリッタをとらえ、代表的な入力量子状態としてコヒーレンント状態、光子数状態、そしてスクィズド状態について条件付ユニタリー作用素を求める。