著者
中嶋 秀治 永田 昌明 浅野 久子 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.480-488, 2005-03-01
被引用文献数
1

音声合成において合成音を作るためには, 未登録語であってもそのアクセント型(アクセントの位置の情報)が必要となる.本論文では, Support Vector Machine (SVM)を使って単語の読みから未登録語のアクセント型を推定する三つの方法を提案し, 性能を比較する.第1の方法では, 未登録語の読みを構成する各モーラのトーンの高低をSVMを使って推定し, 得られたトーン変化の中で高いトーンから低いトーンへ下降する場所を探して, アクセント型を判定する.第2の方法では, 単語の長さごとに用意されたSVMを使って, 同じアクセント型をもつ単語の集合に未登録語を分類することによってアクセント型を判定する.第3の方法は, 第2の方法の変形版で, 第2の方法とは異なる方法で単語の読みとアクセント型を表現する.また, 単語の長さによらない単一のSVMを使う.未登録の日本人の姓名を対象にしたアクセント型の推定実験を行ったところ, 第2と第3の手法において決定木の精度を上回り, 最高精度で姓では86.1%, 名では96.0%という結果が得られた.また, 実際のWebのニュース記事に現れた未登録語を対象にした実験でも決定木を上回り, 姓では91%, 名では86%という高い精度が得られ, 本手法の有効性が確認された.

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CiNii 論文 -  Support Vector Machine を使ったモーラ列からの日本語姓名のアクセント推定(音声, 聴覚) http://t.co/EaQDS3KGWk #CiNii
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