著者
大東 俊博 白石 善明 森井 昌克
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.729, pp.43-48, 2005-03-10

無線LAN用の暗号化プロトコルであるWEPは2001年にFMS攻撃によって破られた.FMS攻撃に対して耐性を持たせるために, FMS攻撃で用いられるweak IVを取り除く実装が現在のWEPではなされている.既に我々は, 現在使われているバージョンのWEPに対して既知IV攻撃を提案し, ほぼ全てのIVがweak IVになることを指摘している.提案した既知IV攻撃は64ビットのセッションキーを用いるWEPに対しては現実的な解読の脅威を増大させ, 128ビットのセッションキーを用いるWEPに対しては計算量を実行可能な値まで削減している.本稿では, 我々は全てのweak IVの中で特に偏差の大きなIVを選別する方法を与えることで更に効果的な鍵復元攻撃を実現する.提案手法は128ビットのセッションキーを用いるWEPに対して現実的な時間での解読を可能にする.したがって, FMS攻撃のweak IVを取り除いたWEP実装はもはや安全とはいえない.

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CiNii 論文 -  FMS 攻撃に耐性のある WEP 実装に対する選択 IV 攻撃

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