著者
大槻 典行 大貫 和永 宮永 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.111, pp.1-5, 2005-06-09
参考文献数
6
被引用文献数
1

雑音が重畳した音声から雑音を取り除く手法として, RSF(Running Spectrum Filtering)が提案されている.この手法は, 雑音のスペクトルを推定すること無く, 重畳した雑音を音声信号から除去する.RSFは, 周波数領域で時間的に変化する短時間スペクトルに対して, 各周波数毎に時間軸方向にディジタルフィルタを通過させる事で雑音を除去する方法である.周波数領域で行う雑音除去手法においては, 少なからずミュージカルノイズと呼ばれる耳障りな雑音が発生する.RSFにおいても, SN比の高くない音声信号に対しては, 処理後の音声信号でミュージカルノイズが顕著に現れる.ミュージカルノイズはRSFの分析窓幅に関係が深い.本報告では, この関係を実験結果で示し, このミュージカルノイズの発生原因を検討すると共にミュージカルノイズを軽減する方法を考察する.

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