著者
大貫和永
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.18, pp.47-54, 1987-03-05

本報告では、日本アイ・ビー・エムが昨年発表したIBM586Xシリーズのモデムを紹介している。IBM586Xモデムは、1)通信路の障害に強く、優れたスループットを実現すること。2)ユーザに対する信頼性と可用性の向上という2点を目標として開発された。スループットについて従来のIBM3865モデムとの比較をしめした。特に14.4KBPSの分岐構成において優れた結果が報告されている。ユーザに対する信頼性と可用性という観点からIBM SNAにのっとった通信ネットワーク管理を説明しホスト・コンピュータのコンソールから監視可能なモデムの画面を紹介している。This report describes the IBM586X modem which was announced in japan last year. The 586X modem was developed in order: 1) to realize high through-put rate with aline error resistance feature, and 2) to offer improved reliability and availability to uses. Through-put improvement is introduced against comparative performance of the IBM 3865 modem. It shows a significant improvement for a 14.4Kbps multi-point configuration. IBM's Communication Network Management concept, which is fully supported by SNA, is described to explain high reliability and availability.
著者
大槻 典行 大貫 和永 宮永 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.111, pp.1-5, 2005-06-09
参考文献数
6
被引用文献数
1

雑音が重畳した音声から雑音を取り除く手法として, RSF(Running Spectrum Filtering)が提案されている.この手法は, 雑音のスペクトルを推定すること無く, 重畳した雑音を音声信号から除去する.RSFは, 周波数領域で時間的に変化する短時間スペクトルに対して, 各周波数毎に時間軸方向にディジタルフィルタを通過させる事で雑音を除去する方法である.周波数領域で行う雑音除去手法においては, 少なからずミュージカルノイズと呼ばれる耳障りな雑音が発生する.RSFにおいても, SN比の高くない音声信号に対しては, 処理後の音声信号でミュージカルノイズが顕著に現れる.ミュージカルノイズはRSFの分析窓幅に関係が深い.本報告では, この関係を実験結果で示し, このミュージカルノイズの発生原因を検討すると共にミュージカルノイズを軽減する方法を考察する.