著者
野村 祐基 磯村 太郎 板井 陽俊 安川 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.575, pp.7-12, 2007-03-01
被引用文献数
6

人の足音は歩き方や履物の種類,床面などの環境によって違いが現れる.足音を用いて個人を特定することができれば,セキュリティシステムの一環への利用が期待出来る.他にも,左右の足音のばらつきや歩き方を分析することにより,骨格のバランスや健康状態の推定に利用できる可能性がある.このように,足音の識別が可能となれば,様々な分野への応用が考えられる.歩行足音を用いた個人識別に関する研究は幾つか紹介されているが,従来の研究では特徴量抽出を中心に議論されている場合が多い.歩行足音は音声等と同様に時間変化する信号であり,足音が継続する時間長は非線形に伸縮すると考えられる.本稿では,収録した歩行足音に短時間フーリエ変換を施し,周波数成分のコサイン距離の総和をDPマッチングで求めるという手法を利用して個人識別を行った結果を示す.
著者
今西 由華 林 陽子 金森 康和 犬飼 隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.261, pp.31-36, 2006-09-19
参考文献数
6

愛知県と岐阜県南部の方言には、「大根→ダェーコ」、「古い→フルィー」、「鯉→コェ」、などの母音「アイ、ウイ、オイ」が連続する位置で融合して変母音となる特徴があり、よく知られていたが、現在は急速に消滅しつつある。それらを良好な録音条件で収録し保存し、またその特徴を分析することは、方言という文化遺産を継承するのに重要である。しかし、具体的に音声から特徴を抽出し、詳細に分析した先行研究は見当たらない。そこで本研究では、世代による使用の変化も含め、名古屋弁の変母音の音声特徴を抽出した。よって得られた結果は名古屋弁を具体的に分析したという研究の先駆けとして、利用できるものである。
著者
黒崎 正行 上井 竜己 尾知 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.74, pp.99-104, 2010-06-03

ネットワークを介して画像を伝送するとき,情報量の圧縮のため,画像に対し符号化を行う.現在用いられている符号化では,画像情報を周波数の高低で分離し,情報量を低周波に集めることで,圧縮の効率化を図っている.しかし,この方法をとると,その一部の情報が欠けた場合,受信側で再構成できない.そこで,本研究では,画像のエネルギを等分に分割する2分割フィルタバンクを製作し,パケット誤りなどで一部情報が消失した場合にも,見た目上の再構成を可能にすることを目的とする.また,フィルタ係数に着目し,演算量の低減も同時に行う.
著者
井原 雅行 小林 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.95, pp.1-6, 2006-06-08
参考文献数
18
被引用文献数
2

筆者らは,多人数から特定個人に向けてのコミュニケーション(N-to-1 コミュニケーション)をサポートするタンジブルメディアの一例として「寄せ書き」に着目し,タブレットコンピュータを用いた電子寄せ書きツールを開発している.本稿では,電子寄せ書きツール評価実験における被験者の事前主観評価と事後主観評価の比較から,N-to-1 コミュニケーションツールのデザイン要件と,電子メディアを用いたN-to-1 コミュニケーションの可能性を分析する.メッセージの分量と書く際の所要時間,および,後でメッセージを書く人への配慮に関して,電子的に寄せ書きを行う場合の意識調査を実施した結果,年齢や性別によって傾向が異なることが確認された.
著者
田中 宏宜 板井 陽俊 安川 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.467, pp.7-10, 2014-02-27

人間の足音には固有の特徴があり,我々は足音を聞くことで個人を認識することがある.近年,歩行足音による個人識別が可能であることが示され,足音の解析や識別率の向上に関する研究が進められるとともに,足音から様々な情報を抽出するシステムへの応用が期待されている.足音を用いた個人の自動判別が可能となればセキュリティシステムの一環として防犯対策,早期犯人逮捕などに貢献できるシステムを実現できる.本研究では従来研究では適用されていないHMMを用いた歩行足音の識別を試みる.
著者
羽田 久一 広石 達也 三次 仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.334, pp.69-74, 2008-11-27
参考文献数
7
被引用文献数
3

大型ディスプレイの低価格化とコンピュータの遍在に対するコストの低下に従いキオスク端末やデジタルサイネージ等といった情報提供用のコンピュータの需要が高まってきている。現在のこれらのサイネージ用ディスプレイへのインターフェースは小型のキオスク端末に関してはタッチパネルを用いるものが広く使われているがキオスク端末以外のものでは、考慮されていない事が多い。本研究では通る、立ち止まる、近づくといった公共空間でのディスプレイに対する自然な行動をトリガーとするインタラクション性を与えることを目標する。このときに利用者を認識することでその嗜好にマッチした情報を提供することを考慮にいれ、RFタグを用いた個体認識と距離計測を利用したシステムを提案する。UHF帯域のRFIDシステムを利用することで、タグからの受信電力およびタグからの受信IDを利用してこれら2つの目的を同時に満たすシステムを構築した。
著者
大籔 貴志 浅野 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.203, pp.29-33, 2009-09-17
被引用文献数
1

道端で草花を見つけた時,その草花が何であるかを調べる場合には,専門家に聞く,もしくは植物図鑑で調べる等といった方法しか存在しない.また,Web上の画像検索システムにより,花の名前から画像を見つけ出すことは可能であるが,画像からその花の名前を特定することは不可能である.本研究は,この機能を類似画像検索によって提供し,画像をキーとする植物図鑑システムを構築することを目的としている.画像処理によって画像から得られる様々な特徴量の中でも,特に花の形状は,撮影条件で大きく変わるので一定の特徴量を抽出することは難しく,既存の研究においては花弁に対して真正面から撮ることを原則とするなどの制限が必要であった.そこで,本研究では様々な撮影条件に対して適応可能なシステムを作ることを目指し,形状の情報を用いず,花画像の類似度を,花弁部の抽出と色空間の変換,花弁の色相分布の相関演算によって求めることとする.基礎実験では,行ったすべての検索のうち,キーとした花が検索結果に入る割合を求め,それを検索適合率とした.データベースに登録している花画像は,ディジタルカメラによって撮影されたものであり,キーとして入力したのは,登録されている花と同種の花を携帯電話で撮影したものである.実験を行った結果,検索適合率は72%となり,本手法による画像検索の有効性を示すことができた.
著者
大森 亮 延原 肇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム
巻号頁・発行日
vol.108, no.461, pp.17-18, 2009-02-26

個人嗜好推定を行うため,その手がかりとなるキーワードの推定に文書キーワード抽出が利用されており,この手法では文書内における重要語の推定を行う.ユーザが文書自体に興味がない場合,そこから抽出されたキーワードもユーザの嗜好に合わないと想定し,補正を行う手法を提案する.提案手法では人気の少ないページは個人の興味が強く反映されているとし,人気サイトランキングサービスを用いて,このようなページに含まれるキーワードの重要度を高くする.実験では本提案手法とその他の手法を比較し,被験者5名によるアンケート調査のもと符号検定を行い,提案手法の有意性を示す.
著者
高畑 裕美 岡田 実
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.78, pp.61-66, 2009-06-04

本報告では,2.4GHz ISM(Industry Scientific and Medical)帯における電子レンジ雑音の干渉除去によるパケット同期捕捉改善効果を評価する.同じISM帯を利用するIEEE802.11g W-LAN(Wireless Local Area Network)は,ノートPCに標準的に搭載されるようになっており,家庭内やホットスポットにおけるブロードバンドアクセスとして広範に利用されている.しかし,ISM帯は他システムとの共用周波数であり,他システムからの干渉がシステム性能に大きく影響する.本報告では,電子レンジからの干渉除去手法によるパケット同期捕捉特性の改善効果について確認する.
著者
平藤 雅之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.307, pp.59-64, 2004-09-09

フィールドサーバは,無線LANモジュール,Webサーバ,センサ,ネットワークカメラ,LED照明太陽電池等を耐候性筐体に格納したセンサネットワーク・ノートである。気温,湿度,光合成有効光量子束密度,土壌水分,葉の濡れ,C0_2濃度等のセンサ及びカメラにより,環境,動植物,昆虫,微生物等の動態を計測する。無線LANによる中継回線とホットスポット機能によってユビキタス・ネットワーク環境を構築し,インターネット経由でアクセスできる。これまで,米国,タイ等数10ヵ所のサイトで長期観測実験を行っている。データ収集はエージェントによって自動的に行われ,蓄積されたデータはMetBroker(GRIDツール)によってAMeDAS等既存の気象データベースと統合して病害予測システム等のアプリケーションで利用できる。
著者
猿渡 俊介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.334, pp.57-62, 2008-11-27

スマートダストのコンセプトが1999年のMobiComで発表されてから10年が経とうとしている.当初,スマートダストのコンセプトを基盤としたシミュレーションによるMACプロトコルやルーティングプロトコルの研究が主であった.しかしながらTinyOSとMICA moteの登場を機に,具体的なアプリケーションを実機で評価し,そこから技術課題を抽出するというアプリケーション指向の研究が盛んになった.アプリケーション指向のアプローチは無線センサネットワークの応用を広げただけでなく,無線環境における高精度な時刻同期プロトコルやイベントデータを効率よく集めるための信号処理技術など,新しい技術の創成を促した.本稿ではこれまでの無線センサネットワークの研究の流れを踏まえ,今後の課題に関して議論を行なう.
著者
横田 登志美 湯田 普也 鵜沼 宗利 新井 良太 重見 良介 荒木 憲司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.334, pp.81-84, 2008-11-27
被引用文献数
1

RFIDを活用してプラント建設におけるケーブル結線作業をコンピューターで支援する「CAD連携実世界ペアタグ技術」を開発中である.従来は目視で行っていた,ケーブル心線,端子台端子,接続図の照合を自動化する技術の確立に取り組んでいる.本技術の特徴は,RFIDを用いてCADデータと現実物ケーブルの接続状況を自動照合することであり,(1)ケーブル心線の接続先の指示,(2)結線状況の確認,(3)ケーブル心線へのRFIDの実装,(4)ケーブル心線RFIDをリードするリーダー,(5)端子台端子へのRFIDの実装を実現した.
著者
多和田 敬介 満倉 靖恵 浜田 望
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.457, pp.21-24, 2012-02-23

ブレインコンピュータインターフェース(brain-computer interface: BCI)は,脳からの信号により操作する装置である.BCIにより,筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis: ALS)や頸椎損傷により運動機能を失った人々は,機器の操作や周囲の人とのコミュニケーションが可能となる.単一試行脳波を用いたP300スペラーは,文字を高速に入力するBCIである.しかしながら,単一試行脳波を用いたP300スペラーは文字の判別精度が低いため,精度向上が課題である.本研究では,独立成分分析を用いたP300の検出および変数減少法による電極位置決定を行なうことにより,単一試行脳波を用いたP300スペラーの精度向上を目指す.
著者
金谷 重彦 平井 晶 高橋 弘喜 Altaf-Ul-Amin Md. 中村 建介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.322, pp.71-76, 2010-11-25

ゲノムプロジェクトの進展に伴って、現在までに、数百種のバクテリアゲノム、数十種の植物および動物のゲノムが解読された。植物における二次代謝産物は約20万種以上と推定され、5万種については構造決定されていると報告されている中で、ゲノムサイエンスの一環として、代謝産物と生物種の関係を体系化することを目的に、文献情報をもとに生物種とその生物において発見された代謝物の関係をデータベース化することを2004年より開始した。本論文では、このようにして開発された代謝物データベースKNApSAcK DBの現状を紹介する。さらに、生物資源の多面的な利用の目的からの代謝物検索を容易にするためのウェブサービスとしてKNApSAcKファミリーの研究開発を進めている(http://kanaya.naist.jp/KNApSAcK_Family/)。現在までにLunch Box(目的:食履歴)、KAMPO(漢方生薬)、KNApSAcK from around the world(世界の薬用植物)などのデータベース構築が完了した。これらのデータベースの現状についても紹介する。
著者
宮崎 明雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.95, pp.61-66, 2006-06-08
被引用文献数
6

筆者は,電子透かしに関する最近の研究で,電子透かし埋め込み/検出システムの解析を行い,電子透かしシステムのモデルを透かし情報の入出力関係に注目してコンボリューションモデルとして記述した.そして,透かし入り画像に対する画像処理や攻撃によって「透かし情報がどのように歪むのか?」,「透かし情報の検出誤りがなぜ起きるのか?」を明確にし,透かし情報の歪みモデルを与えた.本稿では,この歪みモデルを応用して,ベイズ推定に基づく電子透かしの検出法を提案し,透かし情報の歪みモデルが未知ではあるが,その平均や分散などの統計的性質が既知である場合について電子透かし検出アルゴリズムを導く.
著者
須藤 隆 田中 宏和 杉本 千佳 河野 隆二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.465, pp.91-96, 2013-02-28

近年予防医療のニーズが高まり,家庭向けの医療機器が普及してきており,ディジタル聴診器も登場してき1ている.本研究では,ウェアラブルデバイスに内蔵されたディジタル聴診器によってユーザの心音をいつでもどこでも採取することを目指している.この場合にディジタル聴診器による心音採取をすると,周囲からの環境雑音が入り混んだり,体の動きにより雑音が重畳したりすることが予想される.本研究では,こうした周囲環境雑音や体動に起因する突発的な非定常性雑音を1チャネルの聴診器信号から抑圧する方法を検討した.線形予測分析を用いて白色化された残差信号を非定常性雑音成分として推定し,残差信号のパワーと入力信号のパワーの比のよりスペクトルを補正する処理を加えた方式を提案した.結果,常に雑音スペクトルを更新するスペクトルサブトラクション法に比べて,平均SNROdB 以下の条件でスペクトル歪みを2.2dB,雑音抑圧量を3.4dB改善した.
著者
三浦 翔 辻 裕之 木村 誠聡 徳増 眞司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.461, pp.1-6, 2009-02-26
被引用文献数
1

拡張TVフィルタは,変分原理に基づき,ガウス性雑音とインパルス性雑音から成る混合雑音を除去可能な非線形フィルタである.しかしながら,良好な復元画像を実現するには,平滑化パラメータを未知の画像より適切に推定する必要がある.本稿では混合雑音重畳画像から平坦領域を切り出し,ε-フィルタを用いて画像に重畳しているガウス性雑音の分散を推定し,これによりTVフィルタの平滑化パラメータを決定する方法を提案する.また,様々な雑音が重畳した標準画像を用いて画像修復実験を行い,提案手法の有効性を検証する.
著者
菊池 健一郎 荒川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.677, pp.55-60, 2006-03-15
被引用文献数
3

月齢3-4ヵ月の低月齢乳児の啼泣の周波数解析を行うことにより啼泣の原因を推定するシステムを提案する.著者らは先に月齢5ヶ月以上の高月齢乳児の啼泣に対し、「空腹」「眠気」なる二つの原因を取り上げ,周波数解析により、その原因を約8割の正答率で推定できることを示したが、4ヵ月以下の低月齢児の啼泣はその周波数成分が異なるので、同じルールでこれらの原因を推定することができなかった。本稿では、新たに月齢3-4ヵ月児の「空腹」「眠気」「眠気空腹」「不快」に置ける啼泣を周波数解析し、それぞれの啼泣理由に異なる特徴があることを明らかにした.そこで,この性質を用いて,それぞれの啼泣理由を分類するルールベースシステムを構築し、実際の月齢3-4ヵ月児の啼泣に適用し,約80%の正答率で正しく識別することができた.
著者
梶川 嘉延 野村 康雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.511, pp.21-25, 2004-12-09

本稿では,ヘッドフォン感覚で装着し,常に耳元での消音を実現する新しいマルチチャネルアクティブノイズコントロールシステムを提案する.本システムでは,騒音制御フィルタの更新アルゴリズムに摂動法を用いているため,二次経路の変動に追従して騒音制御フィルタの更新を行えるという利点を有する.つまり,環境変化に対して安定な制御が可能となる.そこで,quiet zone(消音領域)が耳元にくるように誤差マイクロホンを固定し,これをヘッドフォンのように頭部に装着することで,ユーザが移動しても常に消音が可能となる.本稿では,このヘッドフォン型誤差マイクロホンを用いたマルチチャネルアクティブノイズコントロールシステムの有効性を実システムにより検証する.
著者
山口 修平 三次 仁 吉田 守 中村 修 村井 純
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.342, pp.43-46, 2011-12-08

オフィスや家庭の消耗品の消費量を、汎用的に予想し、自動的に通知するために、センサを用いて在庫量を測定し、その統計処理をすることで消費動向の切り替わり点を自動的に検出する方法を周期の異なる最尤推定法を組み合わせによって実現した。提案手法は、3台の利用形態が異なるプリンタの実測使用データに基づくシミュレーションによってその妥当性を確認し、消費のステートの切り替え点が自動的に検出できることおよび、それに基づいて発注タイミングや発注量を調整することにより、今回用いたケースでは在庫量を12.5%削減できることを示した。