著者
和久屋 寛 Zurada Jacek M.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.684, pp.109-116, 2000-03-13
被引用文献数
3

これまでの時系列予測に関する研究は、その大部分が神経回路モデルの構造や学習アルゴリズムに注目したものである。これらは、主として"一方向型"計算様式あるいはそれを改良したものが中心であるが、本稿では、これらとは異なる視点から未来-過去情報の統合作用を利用する"双方向型"計算様式を提案し、実際の課題への適用を試みる。ここで提案する双方向型モデルでは、未来予測系と過去予測系の結合効果によって時系列予測の精度向上が期待でき、従来の一方向型モデルよりも良好な予測結果が得られると考えられる。標準的なベンチマークテストとしてよく用いられる太陽黒点数の予測課題に応用したところ、実際に提案手法が有効であることを確認できた。

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