- 著者
-
仁科 繁明
乾 敏郎
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
- 巻号頁・発行日
- vol.96, no.306, pp.7-12, 1996-10-17
- 参考文献数
- 14
- 被引用文献数
-
2
視点依存表現に基づく物体認識の理論では, 一つの物体に対していくつかの視点からのviewを記憶することによって任意の視点からの認識が達成されると考えられている. そこでは3次元的な構造情報の利用は全く考慮されていない. 本研究では2次元情報のみでは識別が困難であるように作成した刺激の組を用いて, 人間の物体認識システムが3次元構造情報をどのように利用しているかを検討した. 得られた結果はGRBF的な2次元的比較モジュールと3次元的比較モジュールの2つのモジュールが同時並行的に働いていることを示唆した. さらに, 試行を繰り返すことによって見いだせる学習の効果は特に3次元的比較プロセスで大きいことを示した.