著者
二瀬 由理 三浦 佳世
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.444, pp.63-66, 2000-11-10

本研究では, 文字情報を含む字幕映画と音声情報をもつ吹き替え映画を用いて, 文字情報と音声情報の統合過程を分析することを試みた.まず, 実験1では, 吹き替え映画の一場面を被験者に提示し, SD法を用いて映像に出ている特定の人物の印象を評定させた.その印象評定値をもとに因子分析を行い, 映像内での人物の印象を形成する基準となる因子を明確にした.実験2では, 文字情報の与え方が異なるプライム映像を提示し, その後に提示される吹き替え映像の人物の印象を評定させ, プライム映像のない場合の人物評定値との間に相違が生じるのかどうかを検討した.因子分析の結果, 内面的特性, 表面的特性, 友好性の3つの因子が抽出された.また, プライム映像を見ることにより, 文字情報に関係なく人物の表面的な特性は印象が薄れ, 友好性はシーンの内容が理解可能になる程度の文字情報が与えられた場合に印象が大きくばらつくことが示された.

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https://t.co/gqhAhpYW 心理学の研究があるのではないかとCiNiiみましたが、これ1つでしょうか。 http://t.co/82BfHJ14

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