著者
山根 茂 菅生 康子 松本 有央 岡田 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.452, pp.37-40, 2003-11-13

顔は口や目などの部品の配置もさまざま、輪郭や色もいろいろで、さらに表情などの情報を合わせもつ。このように多様で複合した情報が脳内でどのように表現されているかを知ることは、脳の認知や記憶機能のメカニズムを明らかにするうえで大切である。画像の認知や記憶に深く関連している側頭葉と言われる脳の場所では、単一神経細胞においても神経細胞集団においても、おおまかな分類情報から詳細な情報へと階層的に情報が表現されていることがわかった。このダイナミックな分類情報の表現は、連想記憶モデルの振る舞いと酷似していることがわかり、その連想記憶モデルが脳の長期記憶システムとして存在する可能性が大きい。この連想記憶モデルを核に自動的に似ている画像を分類するシステムについて最後に触れる。

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