著者
佐藤 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.470, pp.13-18, 2002-11-14
参考文献数
5
被引用文献数
2

視線の知覚,とりわけ「目が合う」という感覚は,我々の社会生活にとって重要な役割を果たしている.ここでは,我々の一連の研究から,視線知覚の水平方向での精度,それに対する距離の効果.眼球運動の検出の精度,視線知覚の奥行き方向での精度,視線知覚における目の形の効果,頭部回転効果と呼ばれる現象に関する実験的な検討を報告する.そのうち,もっとも興味深いものは,視線知覚の精度が観察距離に依存せず,視線供給者側の視線変移角としてほぼ一定になると言うことである.この結果は,視線知覚が,黒目のエッジなどの詳細な情報に依存せず,顔や目の幅などによって正規化された相対的な低解像度の要因に依存することを示している.

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