- 著者
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高木 相
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
- 巻号頁・発行日
- vol.79, no.11, pp.718-726, 1996-11-25
- 被引用文献数
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60
環境電磁工学(EMC)のうちの電磁波の測定と電磁妨害波(EMI)に関する測定とその関連技術で,我が国が世界に先がけて貢献してきた妨害波測定器,サイトアッテネーションの問題,あるいは今から大いに貢献できると思われる電磁界の測定,静電気放電(ESD),通信設備のEMIとイミュニティの測定の5項目に焦点を絞って記述している.電磁界測定については,我が国で実用化を目指して開発してきたマッハツェンダー干渉計を用いた電界センサ,球状ダイポールアンテナ,広帯域標準ダイポールアンテナについて,その構造と特性が述べられている.静電気放電に関しては,これが極めて特異な性質をもち,末解明の部分を多く残していること,特に間接ESDど称されている現象が電子機器のEMI問題として重要であることが述べられている.妨害波測定器とサイトアッテネーションの問題は国際標準化に大きく貢献していることが述べられ,我が国が世界をリードしてきたことを述べている.通信設備のEMIとイミュニティの測定法は目下焦眉の問題として標準化が進められており,これについても,我が国は世界をリードしてきており,現在もこれを強力に牽引していることを述べている.