著者
星野 修 田原 俊司 黒岩 和治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.99, no.434, pp.23-30, 1999-11-18
参考文献数
7

人間のエコーロケーション機能に対し、中脳下丘のニューラルネットワークモデルを提案する。ネットワークの神経細胞は両耳からの音刺激、即ち対側-同側性入力の相互相関を検出し出力パルスを生成する。対側性入力線にはO∼40ミリ秒の時間遅れ軸(latency axis)があり、一方、同側性入力線には時間遅れは無いものとする。人工的ソナー音(例えば白杖や足音など)と目標物からの反射音(エコー)の組をニューラルネットワークに入力する。また、ヘッブ学習則に基づきネットワークのシナブス結合を自己組織的に変化させる。本研究では、下丘に形成されるlatency axisを利用し、人間がエコーロケーションを行う可能性を示す。視覚障害者は訓練により、下丘神経ネットワークの抑制性シナプス結合を選択的に減衰させることで、エコーロケーション機能を高めている可能性を示す。

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