著者
今野 誉人 岸田 茂也 木村 主幸 三澤 顕次 有澤 準二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.400, pp.13-18, 1998-11-17
参考文献数
8
被引用文献数
2

これまでに我々は、ELF帯の磁場による生態影響として金魚の体色変化を確認してきた。本報では、体色変化と変動磁場による誘導電流の大きさとの関係を検討するため、商用周波数である50Hz、62mT曝露時に金魚に発生する最大誘導電流密度と、この2倍及び3倍の値と等価な交流電流を金魚に通電した。その結果、電流値が大きくなるにつれて短期間で体色変化が現れることがわかった。また、電流値が大きいと曝露後に体色変化から復帰するものが少なく、その後短期間で死亡する傾向が見られた。この傾向を確認するため、50Hz、62mTの磁場を金魚に曝露したところ、曝露しない金魚よりも、曝露した金魚では明らかに、生存期間が短くなることが判明した。

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