著者
山尾 泰 斉藤 茂樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-I, エレクトロニクス, I-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.76, no.11, pp.453-461, 1993-11-25
被引用文献数
17

ディジタル移動通信用の低消費電力モノリシック直交変調器を800MHz帯および140MHz帯で実現した.超小形携帯電話機への適用を考慮し,消費電力を著しく低減すると共に,調整箇所を無くしかつ外付部品の不要な完全1チップ構成として設計を行った.このため,回路構成においていくつかの提案を行った.まず定位相差形90度合成器による全体構成を提案し,回路規模およびチップ面積を大幅に削減すると共に,位相調整を無調整化した.次に変調特性の鍵を握るダブルバランスミキサ(DBM)には,アナログスイッチ形DBMを800MHz帯用に採用し,半導体製造プロセスにおける素子バラツキの影響を受けずに高精度の変調波を得ている.更に電流利用効率の高いブートストラップ形バッファ増幅器を出力段用に考案した.試作した800MHz(GzAS)および140MHz帯(Si)直交変調ICは,π/4シフトQPSK変調器として優れた性能を有することが確認された.その消費電流はそれぞれ65mWおよび32.5mWであり,従来に比べ大幅な低消費電力化を達成した.

言及状況

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こんな論文どうですか? ディジタル移動通信用低消費電力直交変調IC(山尾泰ほか),1993 http://id.CiNii.jp/N2k1L

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