著者
村田 真樹 馬 青 内元 清貴 井佐原 均
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.698, pp.25-32, 2001-03-16

テンス・アスペクト・モダリティは,翻訳が難しい問題として知られている.従来はテンス・アスペクト・モダ゛リティの表現は人手で作成した規則によって扱われていたが,近年用例ベース(k近傍法)の方法などのコーパスベースに基づくアプローチでも処理されるようになってきた.本研究では,このテンス・アスペクト・モダリティの翻訳の実験を,k近傍法も含めて様々な機械学習手法を用いて行なった.その結果,サポートベクトルマシンに基づく方法が最も高い精度を得た.また,用例ベースを用いた先行研究では解析に用いる情報は文末の一致文字列のみであったが,この情報に加え,一文全体の形態素情報も解析に用いることにしたところ,精度が上昇するという結果を得た.このことにより,テンス・アスペクト・モダリティの翻訳には文末情報だけでなく一文全体の形態素情報も有用であることがわかる.

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