著者
稲津 大祐 木津 昭一 花輪 公雄
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.57-69, 2005-01-05
被引用文献数
1

日本沿岸の85か所,および,韓国の日本海側の3か所の水位データを用いて,気圧変動に対する水位の応答とその海域特性を研究した。その結果,従来提唱されてきた静力学的なInverted Barometer (IB)応答(-1cm hPa^<-1>)が成り立つ海域は,水深の浅い内湾を除く,太平洋沿岸に限られることが明らかになった。一方,日本海やオホーツク海沿岸の水位は,総観規模の気圧変動に対して,最大半日程度の遅れを伴いながら応答することがわかった。日本海沿岸における応答時間の遅れは,対馬,津軽,宗谷海峡からの距離にほぼ比例していた。これらの結果に基づき,場所によって異なる水位の応答を仮定して,新しい気圧補正法を提案する。この補正によって,IB応答を仮定する従来の補正よりも確からしく気圧起源の変動成分を除去することができ,また山陰海岸に発生する陸棚波の信号をより確からしく抽出することができた。

言及状況

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黒潮の接岸でも調べるの? 普通に1hPa 1cmで良いんじゃないの? Inverted Barometer effect というんです。 もうちょっと注意深くやりたいなら、 海洋学会から、こちらを読んでみて下さい。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003377760

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