著者
伴野 明 鉄谷 信二 岸野 文郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.867-875, 1993-06-20
被引用文献数
4

指示入力に用いられているマウス操作をより効率的に行う方法として, マウス操作に加えて視線検出をカーソル表示に用いる指示入力法を提案している.この方法の特徴は, 検出された注視点位置にカーソルを発生させ, このカーソルが目標とする場所に入ればマウスにあるボタンを押し, 外れた場合には補助的にマウス操作を用いカーソルを移動させて目標場所に入れることにより, 指示の高速化を図ることである.本手法の有効性を調べるため, 実際にワークステーションで用いられているマルチウィンドウを考慮した表示画面を用いるなど, 実用に合った方法で評価実験を行った.指示入力時間, 誤り率, 注視点の軌跡について分析した結果, 本指示入力法は, 視距離60cmにおいて視線検出誤差が3度以下であれば, マウスのみによる指示入力法に比べて, 指示時間が短く, また, カーソルの発見および操作に関しても, 共に良い主観評価を得た.さらに, 指示入力時の注視点の軌跡を分析し, 主観評価を裏付ける結果を得た.

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