- 著者
-
松本 雅行
- 出版者
- 日本信頼性学会
- 雑誌
- 日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, no.5, pp.336-344, 2004-07-01
首都圏の高密度線区である山手・京浜東北線に,従来のATCと抜本的に異なる技術を用いた新しい列車制御システムを2003年12月に使用開始した.この新しい列車制御システムにおけるアシュアランス技術を以前本誌で紹介したが,本稿では,従来システムを運転しながら新システムのテストを行うことのできるオンラインテストとアシュアランスとの関係に焦点を当てて説明する.D-ATCに取り替える場合,新旧の異種のニーズを持った2つの列車制御システムを共存させ,段階的にシステムを拡張していくときの課題を明らかにし,アシュアランス技術によるこれらの課題の解決技術を提案した.D-ATCの車上システムとして車上統合型システムと車上分離型システムを提案し,現行システムからそれぞれへの取り替えにおける,テストのアシュアランス度を比較検討し,テストのアシュアランス度を高めるためのシステム構築技術を紹介する.