- 著者
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小野 佐和子
- 出版者
- 社団法人日本造園学会
- 雑誌
- ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, no.5, pp.417-422, 1999-03-30
- 被引用文献数
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4
安永期の六義園のありさまとそこでの庭園生活を,柳沢信鴻の『宴遊日記』をもとに考察した。この時期六義園では,腰掛茶屋と茅屋の二つの茶屋が建設され,妹背山と水分石の改修がおこなわれた。信鴻は,芝刈りを初めとする庭の手入れに自ら従事し,畑の野菜や園中の春草,栗,茸などの収穫や採取を楽しんだ。俳諧の会もたびたび催された。これらの催しは,個人的で家庭的な雰囲気を有した。この時期,六義園は山里とみなされており,平安時代以来の山居趣味を満たす場であったと考えられる