著者
林 まゆみ
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.17-20, 1995-03-31
参考文献数
31
被引用文献数
3

世民衆社会における被差別民であった「散所」, 「河原者」等の民は, 一方で造園土木や作庭の分野でその職域を広げ, 技術を確立していった。あいまいな点の多い彼等の社会的背景について事例を挙げて分析することによって, 何故「河原者」等がすぐれた作庭家として輩出しえたかを考察した。そのために, 賃金体系の変遷や彼等の集団としての行動や主張に眼を向けた。さらに, 中世社会における特殊な価値体系一触積思想にも言及することにより, 「河原者」の果たした清めの職能が土木, 築地, 作庭技術とどのように結び付き得たかを検討した。また彼等の触穢思想の中での役割や, 呪術との関わりを考証した。

言及状況

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中世民衆社会における被差別民と造園職能の発展過程 林 まゆみ https://t.co/dFMKmFMQMl

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