- 著者
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土肥 真人
- 出版者
- 社団法人日本造園学会
- 雑誌
- ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.5, pp.29-32, 1995-03-31
- 被引用文献数
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本論は江戸から東京への変動期にみられる都市オープンスペースの形態的変化を,社会的な意味生成の場としてのオープンスペースという観点から検討することを目的とする。江戸の社会は,制度的空間的に各町を構成単位としていたことから,オープンスペースは各構成単位の狭間の空間として自らを表していた。そこはまた大道芸人たちが宗教的色彩の濃い諸芸能を披露する舞台であり,意味的には中世以来の〈定住-漂泊>の関係がみられる。本論の考察の結果,明治初期の東京で実施された各種芸能の禁止,統制等の文化政策は,オープンスペースの形態的変化,社会的諸制度の変化と密接に絡みつつ,江戸の意味的世界観を変更することが明らかになった。