著者
榊原 文 松田 宣子
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13413430)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.59-74, 2003
被引用文献数
1 9

本研究の目的は、精神障害者の偏見・差別及び啓発活勤に関する研究の動向を読みとり、先行研究より明らかにされた知見をテーマ別に整理することで、今後の課題と方向性を体系化することである。精神障害者、啓発活動、偏見、差別、スティグマをキーワードに、1983年から2003年までの過去20年間について、医学中央雑誌及びMEDLINEから文献を検索した。その結果、偏見・差別の意識態度の調査は1970年代より発展してきているものの、啓発活動の方策を系統立てて記したものがないこと、偏見・差別に対する精神障害者自身の内的な世界Iを引き出したものが少ないことが明らかとなった。今後、啓発活動実践による効果測定から啓発活動のあり方を検討することと、精神障害者自身の主体性に焦点を当てた啓発活動を追及することが課題である。

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