著者
三代川 正秀
出版者
拓殖大学
雑誌
拓殖大学経営経理研究 (ISSN:13490281)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.111-135, 2004-03-31

技術はそれが発明・考案されたからといって、すぐに社会環境に順応するものではなく、技術転移のために環境との(技術的)対話が長らく行われて定着する。本稿は筆算技術と算板技術の相違から洋式簿記と和式簿記の思考方法を分析して、家計簿記が如何にして現在の計式を採用するように至ったかを探るものである。なお、本稿は拙著『日本家計簿記史』に記述した後閑菊野・佐方鎮らに始める多桁式現金出納簿構築にかかわる私見の訂正と彼らの再評価を行うものである。

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