- 著者
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高田 美一
- 出版者
- 跡見学園女子大学
- 雑誌
- 跡見学園女子大学紀要 (ISSN:03899543)
- 巻号頁・発行日
- vol.19, pp.105-115, 1986-03-15
一八八六年七月三日、ヘンリー・アダムズと画家ジョン・ラ・ファージが日本を訪れ、フェノロサ一家とともに日光にて夏を過ごし、その後、フェノロサとともに鎌倉、京都、奈良、岐阜へと旅行し、日本古美術品を蒐集した。文部省派遣のヨーロッパ美術教育調査に出発するフェノロサと天心は、十月二日横浜出航のシティ・オヴ・ペキン号でアダムズ、ラ・ファージと同船し親交を結んだ。一九四〇年、パウンドは「アダムズ・キャントウズ」を出したが、それはアダムズ家のアメリカ建国の父祖第二代大統領ジョン・アダムズの功績と人格を顕揚したもので、その資料はヘンリーの父チャールズ・フランシス・アダムズ編の『ジョン・アダムズ著作集』からえた。ヘンリーも、ジェファーソンに焦点をあてたアメリカ建国時代の歴史の大著を出し、パウンドもまたジェファーソンの功績と人格を賞揚した。