- 著者
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横田 恭三
- 出版者
- 跡見学園女子大学
- 雑誌
- 跡見学園女子大学紀要 (ISSN:03899543)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, pp.83-95, 2000-03-15
一九八一年に發掘された龜山漢墓は、前漢時代の第六代楚の襄王劉注夫妻の墓である。この合葬墓の甬道に隙間なく置かれていた塞石には、朱書文字や配置番號が刻されていたが、これ以外にも先王の遺訓かと見られる長文の刻銘が殘されていた。顧風氏はこれを盗掘防止のための刻銘であると推論した。文字は馬王堆帛書などに共通する書風であり、當時の通行書體といえる。この塞石刻銘の解釋と書風について考察し、あわせて前漢時代における石刻文字の概要をまとめた。