著者
槇村 久子
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.109-114, 1994-03-31
被引用文献数
2 2

地縁血縁の中で成立,維持されてきた墓地が近代化の中で崩壊してきた。これまでの墓地が固定的な地域共同体により支えられていたなら,その崩壊後にはどのような墓地が出現してくるのか。その墓地は何を要素として成立しているのか。近年新たな形で出現している都市型共同墓所を調査することで,地縁血縁を超える墓地の方向を探る。都市型共同墓所とは家族を単位とせず,地縁血縁によらずに同じ墓所に眠る形をそう呼ぶこととする。分析の結果,共同墓所に共通にあるのは個人単位,共同祭祀,死後の平等の3点。今後の方向として墓所の共同化,有期限化,無形化が導き出された。それは近代化の矛盾の課題に対応し,近代を超える萠芽と見られる。

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こんな論文どうですか? 「都市型共同墓所」の構築と地縁・血縁を超える墓地の方向(平成6年度日本造園学会研究発表論文集(12)),1994 http://ci.nii.ac.jp/naid/110004661641

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