著者
白井 雅人
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 (ISSN:02880725)
巻号頁・発行日
no.37, pp.71-84, 2002-12

要旨 : アンディ・ウォーホルとのコラボレーションの中で、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドは、音楽の演奏とマルチスクリーンによる映画の投影、同時に行われるパフォーマンスなど、あらゆる身体感覚を刺激する総合的体験としてのマルチメディア・ショーを行った。またその音楽は、おもにそのメンバーの中でクラシック畑出身であり、とりわけアヴァンギャルドな部分を担っていたといわれるジョン・ケイルの影響により、「ドローン」と「音の壁」という二重の形式を担うものであった。そのショーでは、音楽と映像は強調された反復と持続の感覚を身体に与えるものであり、ミニマリズムの対極にある、一種のカオスを観客に提供していたと考えられる。マルチメディア・ショーの原点といえるその活動の持つ意味を、その身体性を中心に、歴史、メディア、音楽などの側面から検証する。 キーワード : マルチメディア・ショー、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、アンディ・ウォーホル、ジョン・ケイル

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 1 favorites)

白井 雅人,2002,「マルチメディア・ショーの原点としてのヴェルヴェット・アンダーグラウンド:ジョン・ケイルによる持続とカオスの弁証法」『山形県立米沢女子短期大学紀要』 (37): 71-84. https://t.co/mRiGgylH4x

収集済み URL リスト