- 著者
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伊藤 豊
加藤 熈
久保木 芳徳
- 出版者
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会
- 雑誌
- 日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.1, pp.56-66, 1994-03-28
- 被引用文献数
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19
4
本研究は,リコンビナントヒトBMP-2(rhBMP-2)を歯周治療に応用するため,担体としてウシ真皮より抽出しテロペプチドを除去したコラーゲンより作製した強化コラーゲン線維膜(FCM3)を用いた場合の有効性を検討する目的で,12週齢成体ラットの背部皮下と口蓋部に移植実験を行い,病理組織学的に評価した。その結果,移植3週後背部皮下では骨形成はみられなかったが,口蓋部ではrhBMP-2を1.0μgと2.0μg配合した群で骨形成が観察された。またその骨形成の過程は,1週目頃担体の外側部で盛んになり,3週目には母骨と連続し担体周囲を覆い,その後は担体内部へと向かい6週後には母骨とほぼ一体化していた。炎症反応はほとんどみられなかった。以上の結果より,FCM3を担体としてrhBMP-2を歯周治療へ応用できる可能性が高いと考えられた。