- 著者
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狩野 泰則
佐々木 猛智
石川 裕
- 出版者
- 日本貝類学会
- 雑誌
- Venus : journal of the Malacological Society of Japan (ISSN:13482955)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.3, pp.129-140, 2001-09-30
- 被引用文献数
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1
鹿児島県上甑島の汽水湖(貝池 : 模式産地)ならびに高知・愛媛県の3河川(赤野川・仁淀川・蓮乗寺川)河口域の礫下から得られたコハクカノコ科の新種Neritilia mimotoiツバサコハクカノコ(新称)を記載する。貝殻は白色半透明, 殻径2 mm内外で, 殻形は変異に富み, 内唇滑層後端には時にツバサカノコ(アマオブネ科)同様の翼状突起を備える。本種はジャマイカ産のNeritilia pusillaに近似するが, サイズがより大きく, また殻口がより広がる点で区別される。同属のその他の既知種はすべて有色(赤褐色∿黄褐色)の殻をもち, 本種と容易に区別される。