著者
内田 陽子 上山 真美 富沢 順 石川 徹
出版者
北関東医学会
雑誌
The KITAKANTO medical journal (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.207-212, 2006-08-01

【背景・目的】現在,寝たきり患者などの移動の際にバスタオルを使用している所が多い.本研究の目的は,バスタオルにかわる患者仰向け体位からの移動兼療養用ウールボアマットを開発し,その評価を行うこととした.【対象と方法】10人の健康学生を対象にバスタオルとウールボアマットの強度・耐性と体圧,主観的評価を行った.【結果】ウールボアのほうがバスタオルよりも長さ・幅方向で高い強度を示し,伸び率も高かった.また,何も敷かない場合とウールボアマットを敷いた場合では,右踵部と左肘関節部において後者の方が体圧は低かった(p<0.05〜0.01).また,バスタオルとウールボアマットの比較でも後者のほうが左肘関節で低い値が得られた(p<0.05).被験者はウールボアのほうが肌さわり,寝心地,暖かさの面でよいと評価し,首の安定感,身体の痛み等もよいという者が多かった.また,看護者側も持ちやすいという評価をしていた.反面,ウールボアのほうが滑りやすいという意見もあった.【結語】移動用兼療養においてはバスタオルよりウールボアマットのほうが適している.

言及状況

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こんな論文どうですか? 患者仰向け体位からの移動兼療養用ウールボアマットの開発(内田陽子ほか),2006 http://id.CiNii.jp/T9QYL

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