著者
斎藤 岳士 福田 直也 西村 繁夫
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.392-398, 2006-09-15
参考文献数
30
被引用文献数
8

NFTを用いた養液栽培トマトにおいて,異なる塩ストレスの処理開始時期,処理期間および栽植密度が,義液栽培トマトの果実収量ならびに果実品質に及ぼす影響について調査した.塩ストレス処理は,培養液にNaClを添加し,ECを8.0dS・m^<-1>に調節することによって行った.NaClを添加しない対照区は,EC 2.5dS・m^<-1>とした.平均果実重量は,塩ストレス処理を行わなかった場合と比較して,塩ストレス処理を開花後の果実生育の全期間に行うと約49%,前半のみの処理で約73%,後半のみの処理で約63%となった.可溶性固形物含量(Brix%)は,対照区で6.1,全期間処理で9.7,前期処理で7.9,後期処理で8.6となった.尻腐れ果発生率は,全期間処理と前期処理で30%以上であったのに対して,対照区では0%,後期処理では16%であった.果実生育期の中後半から塩ストレス処理を開始することで,対照区より品質が向上し,全期間処理より収量が増加し,尻腐れ果発生率も低くなった.また,塩ストレス処理下では,低栽植密度区(1m^2当たり6.7個体)と比較して中栽植密度区(1m^2当たり8.3個体),高栽植密度区(1m^2当たり9.5個体)において大きな品質低下を伴わずに,単位面積あたりの収量が増加した.

言及状況

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こんな論文どうですか? 塩ストレス処理期間および栽植密度が養液栽培トマトの果実の大きさならびに糖含量に及ぼす影響(斎藤 岳士ほか),2006 http://t.co/SjIPO9XqQu

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