- 著者
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藤尾 孝
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
- 巻号頁・発行日
- vol.89, no.8, pp.728-734, 2006-08-01
画像メディアの感性化を目標としたハイビジョン(HDTV)開拓における創世期の裏話.苦労話の中の三つの話題を採り上げた.第1話:ハイビジョン(当時は高品位テレビ,世界へはHDTV)スタート初期.第2話:HDTV用ワイドCRT(30インチサイズ,メーカの協力)の開発.第3話:米国映画界の支援.この開拓には米国やヨーロッパ諸国の反対に遭ったと世間にけん伝されている.しかしハイビジョンの開発には,世界の多くの国々や組織のサポート・支援があったのである.1999年日本提案の方式が世界の統一標準規格に選ばれた.これは日本の官(郵政省),公(NHK),産(産業界)の協力のもと,放送をはじめ,広い画像産業への導入など,我が国の一貫した取組み,執念が勝ち取った成果にほかならない.