著者
村山 綾 清水 裕士 大坊 郁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.146, pp.7-12, 2006-07-03
被引用文献数
2

集団の相互依存性を検討する際に有用な多段共分散構造分析を用いて,3人集団における会話満足度に影響を及ぼす要因について検討した.大学生72名が3人集団で会話実験に参加し,お互いを知り合えるように会話を進める親密条件,時間内に1つの結論を提出するよう支持される討論条件のいずれかに割り当てられた.分析の結果,非言語表出性の高い個人ほど会話満足度が高くなることが明らかになった.また,集団内でうなずきの量が多いほど会話満足度が高くなる一方で,討論条件において集団内での笑顔の量が多いほど満足度が低くなることが示された.会話条件に関しては,親密条件よりも討論条件で会話満足度が低かった.個人レベルの指標と集団レベルの指標を1つのモデルに組み込む利点について議論を行った.

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