著者
磯崎 育男
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.227-233, 2006-02-28

本論文は,前回の紀要論文で展開した,より現実主義的な合意形成学習の方向性を,アメリカにおけるNational Issues Forumsのモデルに見出そうとする試みである。わが国の合意形成学習は,これまでディベートを基本として展開してきたといってよいが,それでは,授業展開において対立から和解への相反した指示になってしまうとともに,政策選択肢の柔軟な発想が抑えられてしまう可能性が高い。また,問題をどう捉えるかという視点が政策案を形成する場合,重要であるが,ディベート形式ではそれが深められない難点がある。本論文では,そのような問題を解決するためデリバレーションという概念に基づき,その代替的アプローチをNational Issues Forumsのプログラム,具体的には,人々が熟議し,議論する仕組みを多様なレベルで構成し,知識習得のみならず,態度形成につなげていこうとしているモデルを説明し,その効用等について議論している。

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『熟議民主主義ハンドブック』を読んでいたら、NIFの話が出てきて、ふとこの論文を思い出した。 | 磯崎 (2006) 「合意形成学習への代替的アプローチの可能性 : National Issues Forumsの試み」 http://t.co/HbHLEQav7S
合意形成学習への代替的アプローチの可能性 : National Issues Forumsの試み http://t.co/LC77iGg

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