著者
伊東 由賀 山村 礎
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.112-119, 2006-08-25
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究の目的は,地域で生活する統合失調症者の自己効力感への働きかけの効果の検討である。対象は授産施設,小規模通所授産施設,共同作業所に通所する統合失調症者34名で,自己効力感尺度(SECL),精神科リハビリテーション行動評価尺度(REHAB),WHO/QOL-26を用いて調査した。SECLの『自分にあった方法でストレスを発散する』とREHABの『(ことばの)明瞭さ』が有意な正の相関(p<0.01),SECLの『病気の状態が悪くなりかけたら,病院にいく』とREHABの『病棟外交流』に有意な正の相関(p<0.05)がみられた。SECLの「治療に関する行動」とWHO/QOL-26の「社会的関係」「全般的QOL」以外は有意な正の相関がみられた。SECL, WHO/QOL-26とREHABは一部負の相関を示した。以上より,自己効力感を高めることで対人交流が改善する効果が示唆された。

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伊東 由賀・山村 礎「地域で生活する統合失調症者の自己効力感の研究」 http://t.co/qAmF28GOAn

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