著者
大石 時子 柳原 真知子 柳原 真知子 恵美須 文枝 山村 礎
出版者
天使大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

ピアエジュケーションの中から中高大学生のセイファーセックスネゴシエートの実際の言葉を抽出し、これらの抽出された認識や行動のパターンと大学生への意識調査の結果等を基本に、大学生ピアカウンセラーを養成するための、8パターンのロールプレイ用演劇シナリオを完成した。また大学生への意識調査からセイファーセックスネゴシエートに関する大学生ピアカウンセラー養成前後の教育効果を計る自己効力感の尺度を作成した。
著者
森田 牧子 渡辺 多恵子 山村 礎 習田 明裕
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.14-22, 2018 (Released:2018-11-25)
参考文献数
17

本研究は在宅精神障害者を支援する訪問看護師が,虐待まで至らない不適切な介護に対応する中で生じる困難感について,その実態を明らかにすることを目的とした。全国訪問看護事業協会に登録している訪問看護ステーションの訪問看護師を対象に自由記載質問紙調査を実施した。136 名の看護師から回答が得られ,質的帰納法を用い分析を行った。その結果,不適切な介護を認識した看護師に生じる困難感として,看護師は【問題とする事実を表面化する難しさ】【虐待者と被虐待者に同時にケアする難しさ】を感じ,家族と関係構築が出来ているために生じる【虐待者に感情移入してしまう】困難を覚えながら訪問を行い,【介入することのためらい】【多職種と認識を共有できないジレンマ】を感じていた。虐待のグレーゾーンという状況に介入する上で重要となる客観的な判断力と連携力を向上させる教育体制,そして看護師の心的負担を軽減する環境の整備の必要性が示唆された。
著者
伊東 由賀 山村 礎
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.112-119, 2006-08-25
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究の目的は,地域で生活する統合失調症者の自己効力感への働きかけの効果の検討である。対象は授産施設,小規模通所授産施設,共同作業所に通所する統合失調症者34名で,自己効力感尺度(SECL),精神科リハビリテーション行動評価尺度(REHAB),WHO/QOL-26を用いて調査した。SECLの『自分にあった方法でストレスを発散する』とREHABの『(ことばの)明瞭さ』が有意な正の相関(p<0.01),SECLの『病気の状態が悪くなりかけたら,病院にいく』とREHABの『病棟外交流』に有意な正の相関(p<0.05)がみられた。SECLの「治療に関する行動」とWHO/QOL-26の「社会的関係」「全般的QOL」以外は有意な正の相関がみられた。SECL, WHO/QOL-26とREHABは一部負の相関を示した。以上より,自己効力感を高めることで対人交流が改善する効果が示唆された。