著者
佐瀬 隆 細野 衛
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.466-482, 1996-11-25
被引用文献数
7

東北日本とニュージーランド北島の累積する完新世火山灰土壌の植物珪酸体分析により土壌相と植生史の関係が明らかにされた.非黒色の土壌相は森林植生下で生成し,黒色の土壌相は草原植生下で生成していた.また,非黒色土壌相から黒色土壌相への移行が森林から草原への植生変化に対応して起きていた.東北日本における最も古いこの変化は南部軽石層(c. 8,600年)の堆積以前に生じたのに対し,ニュージーランドではタウポ軽石層(c. 1,800年)の堆積以降にならないとこの変化は起きていない.このことは,更新世にさかのぼる日本の人類史が約1.000年の長さしかないニュージーランドの人類史に比べはるかに長いことと対応している.黒色火山灰土壌相の生成を促した草原植生の拡大は人為による森林破壊の結果と考えられる.

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こんな論文どうですか? 日本とニュージーランドにおける完新世火山灰土壌の植生史 : 黒色火山灰土壌の生成と人為との関係(佐瀬 隆ほか),1996 http://id.CiNii.jp/UY1nL
こんな論文どうですか? 日本とニュージーランドにおける完新世火山灰土壌の植生史 : 黒色火山灰土壌の生成と人為との関係(佐瀬隆ほか),1996 http://id.CiNii.jp/UY1nL

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