著者
奥谷 喬司
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.295-306, 2006

「相模灘およびその沿岸地域における動植物相の経時的比較に基づく環境変遷の解明」のため,淡青丸,神鷹丸,臨海丸によって採集されたベントス標本のうち,二枚貝綱の原鰓類および異靱帯類について同定した.原鰓類・異靱帯類の生貝の出現地点は最浅67〜72m,最深1415〜1439mの全部で21地点であった.同定されたのは原鰓類11種(ツボミキララガイ,オオクルミガイ,スミゾメソデガイ,ニッポンハトムギソデガイ,ヒラソデガイ,ウロコソデガイ,シャクシロウバイ,シワロウバイ,サガミアラボリロウバイ,ゴルドンソデガイ,オオベッコウキララ),異靱帯類13種(ウスネリガイ,ヒロカタビラガイ,タキスエモノガイ,セマタスエモノガイ,カワムラサザナミガイ,エナガシャクシ,ワタゾコシャクシ,レンゲシャクシ,シャクシガイモドキ,ヒメシャクシガイ,カシマヒメシャクシ,トサヒメシャクシ,スナメガイ)で,例えば黒田ほか(1971)の「相模湾産貝類」に掲載されているものと比較すると,原鰓類では6種,異靱帯類では11種が共通であった.新種あるいは相模湾新記録種はなかったが,過去の採集記録を精査して各種ごとの本海域における分布の知見を検討し,本調査による分布記録を補った.

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こんな論文どうですか? 2002〜2004年に相模湾の陸棚・斜面および漸深海帯から採集された原鰓類および異靱帯類(二枚貝綱)(奥谷 喬司),2006 http://t.co/UqJaERyED5

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