著者
小松 孝至
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.481-490, 2000-12-30
被引用文献数
1

本研究の目的は,幼児の幼稚園での経験に関する母子の日常的な会話の特徴を,母親が会話に見出す意義,母親から子どもへの働きかけ,および両者の関連から検討することである。質問紙を用いて,幼稚園児(3歳児クラス〜5歳児クラス)の母親581名から,会話に対する母親の意義付け(「情報収集」「教育・援助」「経験の共有」の3内容で合算),会話における母親から子どもへの働きかけ(質問する,なぐさめる他)などについて回答を得た。母親の会話への意義付けは全体的に高かったが,その中でも,3歳児の母親は5歳児の母親に比べ「情報収集」の意義付けを重視しているなどの差がみられた。また,特に長子と母親の会話において,質問やアドバイスといった母親からの働きかけが多く行われることも示唆された。さらに,会話への意義付けは,それと内容上関連を持つ働きかけとの間で正の相関を示した。これらの結果から,園と家庭の接点において,幼稚園での経験に関する会話が母親にとっての意味を付与され,実践されていることが示された。

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こんな論文どうですか? 幼稚園での経験に関する母子の会話に対する母親の意義付けと働きかけの認知(小松孝至),2000 http://id.CiNii.jp/Z1HpL

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