著者
田中 稔彦 石井 香 鈴木 秀規 亀好 良一 秀 道広
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.54-57, 2007
被引用文献数
1 2

24歳,男性.初診1年半前から運動や精神的緊張によって多発する小円形膨疹を主訴に来院した.皮疹は激しい痒みをともなっていた.コリン性蕁麻疹と診断し,種々の抗ヒスタミン薬を投与したが皮疹は改善しなかった.サウナ浴によって同様の皮疹が誘発され,回収した本人の汗による皮内テストで陽性を示した.また健常人および本人の汗から精製した汗抗原で末梢血好塩基球からの著明なヒスタミン遊離が生じ,汗の中の抗原にIgE感作されていることが明らかとなった.本人の汗から回収した抗原による減感作療法を行ったところ皮疹の程度が軽減し,本人のQOLも徐々に改善した.末梢血好塩基球の汗抗原に対するヒスタミン遊離の反応性も経時的に低下し,汗抗原による減感作療法が奏効したと考えられた.

言及状況

外部データベース (DOI)

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コリン性蕁麻疹には「減感作療法」があります。これは積極的に汗をかく療法です。広島大学の皮膚科学の専門家たちが発表した論文があります。一度ご参考にしたらいかがでしょう。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110006164372 積極的にジムなどで汗を流す、それによってコリン性蕁麻疹が克服でき、体調もよくなるというのなら一石二鳥ですね。体調を変えることですから、少し時間が ...

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