著者
山中 正樹
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学人文学部研究紀要 (ISSN:13495607)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.A29-A37, 2004-03-31

川端康成の「みづうみ」の独自性は、他の川端作品にはない「追跡者」(=<行為者>)としての主人公が描かれているという点にあると言われる。それゆえ「みづうみ」には、後期の川端の思想が如実に表れているのだと評価されて来た。しかし、「みづうみ」の意義はそこに留まるものではない。主人公銀平の意識の在り様とその変容こそが重要なのであり、それは作中の<時間>と<空間>の問題として考えることができる。本稿は、この<時間>と<空間>という観点から、銀平の意識の変容をとらえ、そこから「みづうみ」を再評価しようとするものである。

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編集者: みしまるもも
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