著者
白石 晃一
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学人文学部研究紀要 (ISSN:13495607)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-18, 2005-03-31

英国(イングランド)の中等学校での公民教育の中核となる義務教育第3段階(第7〜9学年,11〜14歳)の公民科の授業に関して,単元「人権」の授業展開を,学習指導計画と指導方法に注目して検討した。具体的に二つの学習指導計画(テューダーの教師用資料集ならびにフィーンの教科書と教師用書)をとりあげ,教師用資料集・指導書と生徒用教科書の内容を精査し,そこで重視されている思考・判断と討議・討論の過程を解明した。そして,子どもの権利の確認,責任の自覚,人権擁護のための積極的な活動への誘い,障害者差別反対の絵はがきやポスターや直訴状の作成に,また生徒のアムネスティー・インターナショナル支部設立運動に,「思考・判断と討議・討論(ディベートとディスカッション)と発表(発言・表現)を重視しながら,そこから出発して,人権擁護の行動を促す」という方向性を見出した。

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